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オランジェリー・コレクションでは、16世紀〜19世紀にかけてヨーロッパで制作された植物画を中心に動物等を描いた博物画、建築物・風景・ファッション画などのアンティーク版画及び古書を幅広く取り扱っております。
写真も印刷も無い時代、人々は見た物を忠実に版画に写し本を作りました。その想像を絶する高度な技術と表現力には、ただ感嘆させられるばかり。歴史的に貴重な資料として、美しさと知性を備えたインテリアとして、
計り知れない魅力を持つこれら博物画の世界は興味が尽きることがありません。またオランジェリー・コレクションではコンテンポラリー作品として、現代の作家が描く至極のネイチャーアート(動植物画)をご紹介しております
※作品の購入をご希望の方は・・・
作品の販売につきましては展示会にて実際に作品をご覧頂き、コンディションなどをご確認のうえ御購入いただいております。日程など詳細は「展示会のお知らせ」をご覧ください。またその他ご質問がございましたらメールにてお問い合わせください。
ボタニカルアート(植物画)
R.J.ソーントン『フローラの神殿』より P.J.ルドゥーテ『美花撰』より W.カーティス『ロンドン植物誌』より
ボタニカルアートとは自然科学の発達の要請により植物を科学的に的確に描いた絵、芸術と科学の幸運な出会いによって生まれた花の肖像画です。
17〜18世紀、イギリスやフランスなどの探検航海による博物学や植物学の発展、特に園芸植物の普及に伴い自然科学的側面からも高く評価されるような美麗なボタニカルアートが生み出されました。
図版の制作技法は、初期の木版(ウッドカット)、銅版(アクアチント、メゾチントとエッチング、ライン&ステップルエングレーヴィング)、石版(リトグラフ、クロモリトグラフ)等でいずれも高度で熟練した技術を必要としました。銅版に至っては、肉眼でその細やかな作業を全て確認することはできません。しかし、多色刷り印刷の発達と写真の出現によりその優れた技術は衰退し、今日では再現不可能だと言われています。このような素晴らしい技術により生まれたボタニカルアートの花々は100年、200年以上経った今日でも当時のみずみずしさを保ち続けているのです。
また、これらの作品は極細なラインの多い原版の耐久性の関係により刷れる版画枚数に大きな制約を受け、その数は多くても150〜300枚、場合によっては50枚以下と非常に少なく、出版された当時においてもかなり高価なものでした。。その上、制作されてから200年以上の歳月を経た作品は幾たびの戦禍、災害に遭遇し現存するものは半数以下であると言われています。
歴史的資料としても価値の高いこれらの作品。ヨーロッパはもちろん日本においても美術館や博物館、図書館などの収蔵の対象となっています。近年、欧米においてボタニカルアートが再び注目され、美術的価値も高まる一方でこれらオリジナルプリントはますます貴重なものとなっているのです。
〈主要取り扱い作品〉
- P.J.ルドゥーテ 『バラ図譜』 『ユリ図譜』 『美花撰』
- P.F.シーボルト 『日本植物誌』
- R.J.ソーントン 『フローラの神殿』
- M.R.ベスラー 『アイヒシュテットの庭』
- J.ヨンストン 『木草誌』
- P.A.マッティオリ 『ディオスコリデス注釈』
- W.H.フィッチ 『シャクナゲ図譜』 『精選蘭類図譜』 『シダ図譜』 『ユリ図譜』
- L.スネリング 『ユリ科図説』
- G.C.オーダー 『フローラ・ダニカ』
- R.ファーバー 『花園』
- エイレット 『植物精選百種図譜』
- W.カーティス 『ロンドン植物誌』 『カーティス・ボタニカルマガジン』
- D.モンソー 『果樹概論』 『新果樹概論』 『新樹木概論』
- J.サワビー 『英国産植物図譜』
- B.モーンド 『ボタニック・ガーデン』
- P.ベッサ 『花と果実』 『愛好家と事業家の花図譜』
- C.ルメール 『ヨーロッパの庭園の花』
- E.ステップ 『温室と庭園の花々』
- A.プラット 『英国の花とシダ』
- L.ベルレーズ 『ツバキ属図譜』
- A.バーシャフェルト 『新ツバキ図譜』
- W.ミューラー 『ドイツ最重要主用果実誌』
ナチュラルヒストリー(鳥類、魚類、爬虫類、哺乳類などその他の博物画)
J.グールド『大英帝国鳥類図譜』より C.ゲスナー『動物誌』より 『コキーユ号航海図録』より
上記の植物画と同様、17世紀〜19世紀に西洋の学者達がこぞってでかけた調査探検の航海によって作成された動物の図譜。細密さに加え、鉱物や貝などの天然素材による顔料の深い色合いが写真や印刷では表現できない美しい世界を創り出しています。
〈主要取り扱い作品〉
- C.ゲスナー 『動物誌』
- J.グールド 『大英帝国鳥類図譜』 『ハチドリ科鳥類図譜』 『アジア産鳥類図譜』他
- J.J.オーデュボン 『アメリカ鳥類図譜』
- J.B.オードベール 『黄金の鳥類図譜』
- W.ジャーディーン 『ナチュラリスト・ライブラリー』
- E.ドノヴァン 『中国昆虫主要説』 『英国魚類の自然誌』
- M.E.ブロッホ 『魚類図譜』
- G.L.ビュフォン 『一般と個別の自然史』 『鳥類の自然史』
- J.ヨンストン 『四足獣の自然史』
- F.N.マルチネ 『ビュフォンの鳥類史』
- M.S.メーリアン 『スリナム産昆虫の変態図譜』 『ヨーロッパ産昆虫誌』 『新花の本』
- G.キュビエ 『動物界』
- D.オルビニ 『万有博物学全書』
- B.ショウ 『The illustrated book of the dog犬種図譜』
- ベルトゥーフ 『子供絵入百科』
- ロンドン動物学協会 『ロンドン動物学協会会報・紀要』 他多数
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その他西洋古典版画
バルトロッツィー 『コマレース』
写真や印刷の無い時代に美術の世界においても重要な役割をもっていた版画。一点しかない油彩画を版画に翻刻することによってより多くの人の目にふれ影響を及ぼしたのです。その技術は極めて高く、1800年代前半に作成されたターナーの翻刻版画に至っては人間が到達し得る最高の技術を誇っているといわれています。また風景や建築物、日常の暮らしやファッションを描いた作品からは当時の時代背景を知ることができ、その時代に思いを馳せてみるのも楽しみ方のひとつ。また同様に古い時代に作られた絵本の挿絵も大人を虜にする魅力を持っています。
〈主要取り扱い作品〉
- J.M.W.ターナー 『ターナー・ギャラリー』
- B.ピラネージ 『ローマ景観集』
- ナポレオン 『エジプト誌』
- バルトロッツィー 『コマレース』
- R.アッカーマン 『芸術、文学、服飾、工藝の宝庫』
- W.マッケンジー 『英国、アイルランドの貴族、華族の邸宅景観集』
- G.バルビエ 『危険な関係』 『ひだ飾りとふさ飾り』
- U.ブルネレスキー 『ヴェネチアの夜』 『マリアンヌの気紛れ』
- W.クレイン 『花々のフェスタ』 『クィーンサマー、ユリとバラの旅』
- A.バラン 『ル・パピヨン』
- J.シンプソン 『Colliope、 or English Harmony』
- R.ドイル 『妖精の国』
- A.ラッカム 『ケンジントン公園のピーターパン』 『不思議の国のアリス』 『ラッカム挿絵集』
- JJ.グランヴィル 『花の幻想』 『星ぼし』 『動物たちの私的生活』
- E.デュラク 『アンデルセン童話集』 『眠れる森の美女』
- C.M.バーカー 『フラワーフェアリー 春・夏・秋・冬』
- Mrs.ビートン 『The book of Household Management』
- 『ジュナル・デ・ダーム・デ・モード』
- 『ラ・モード・イリュストレ』 他多数
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コンテンポラリー作品
藤田 規子 『ヘレボレス フェチダス』 佐々木 正子 『メディニア』 福田 竹代 『トケイソウ』
夏目 義一 『廃船のワシ』 斉藤 壽 『カワセミ』
国内外、現在活躍中の作家の作品。
ネイチャー・アートと呼ばれる動・植物画の世界は、自然に暮らす生き物たちの営みをリアルに、愛情に満ちたまなざしをもって彼らの最も光輝く瞬間を余すところなく細密に描き出したもの。作家たちの生き物への限りない愛情が、見るもの全ての心に驚嘆とやすらぎを与えてくれます。
多くの作家は図鑑等の挿絵制作や絵画講師として活躍し、日本国内はもとより海外でも高い評価を得ており、海外コレクターの収集対象ともなっています。
〈作家一覧〉
- 斉藤 壽 〈動物〉
- 佐々木 正子 〈植物〉
- 夏目 義一 〈動物〉
- 福田 竹代 〈植物〉
- 藤田 規子 〈植物〉 ※敬称略、アイウエオ順
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